リリアンのグルテンフリークリスマスケーキ

井の頭公園のスワン
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2024年。

今年もよろしくお願いいたします。

地震により被災された方々が、一刻も早く精神面を含む環境が整いますように。
日本国民全体、暗い気持ちになりがちだけど、大きくなくても小さくても、たくさん幸せを探せるような、そんな毎日を送りたいな。


崩れて到着のクリスマスケーキ。

毎年、クリスマスは「グルテンフリーのケーキ」を必ず食べることにしている。
多くの人たちと同じようなクリスマスを味わいたい集団心理か、単に甘いものが好きな嗜好からなのか、自分の心理は分析してみたことはないけれども。この行事には参加したくなる。

去年のクリスマスケーキで一番名前が通ったのが、おそらく「高島屋のケーキ」だったろう。
そういや私も冷凍されたグルテンフリークリスマスケーキを注文したことがあったな。某運送屋が提供するケーキだった。運送屋からって珍しいし、一番の動機は好奇心だったが、やはり崩れて到着した。
見かけだけで胃に入っちゃえば同じ。食べられるものだしなーと交換を迷った挙句、半分以上原型を留めていなかったので運送屋さんに連絡したが、快く交換してもらえた。

今回は高島屋が提供するケーキだったそうな。
宅配された何割かが崩れて自宅に到着してしまったために問題になってしまったケーキ。原因と考えられるひとつに冷凍時間の短さが上がっていたが、まだコレ!という原因がわからない状態であるようだ。

調べてみると、運送の過程とは、じつに様々な業者が関わっている。
辿ると、フランス料理屋のレ・サンスが監修。それを作った製造業者がウィンズ・アーク。できたケーキをヤマト運輸が高島屋から配送委託され、自宅に届ける。
ケーキは5400円也。

昨今は宅配がお盛ん。自分もよく利用しているわりにはルートを考える機会も意識もなかった。
ケーキ一つを輸送するにはこんな複数の会社が関わっていた。「宅配」のなか(事情)にいる大勢の人たちを意識し感謝の気持ちを抱いたことは、私の中では今回のトラブルニュースの功罪だった。

さて、グルテンフリー一択になって久しい我が家。

「クリスマスケーキ、今年はどこにする〜?」で盛り上がるワクワクな時期だ。
「去年はあそこだったから、今年はこっちにしよう!」と去年の写真を見て思い出す。この時期はそれぞれ店のホームページに写真が載り始めるので、決め手の一つになる。

リリアンのグルテンフリーケーキに決めた!

少数先鋭のグルテンフリーケーキ屋さんの中、我が家ではリリアンさんに決めた。
場所は井の頭公園近く、最寄りは吉祥寺駅だから下町のウチからはちょっと遠い距離にある。
車で向かうので、自宅からは都心を跨ぐことになる。もちろん東京あるあるな一般道の長〜い自然渋滞も考慮する。一般道で道が空いてたら片道一時間半から二時間、首都高速だと「すんごく早くて」一時間後の予測か。直線距離だと約25キロだからウチの田舎では30分で行けるのに東京は車では所要時間が計算できないからなあ・・。

信号や自然な渋滞で、時間が読めぬ東京の道。(落選した標語みたいだ)

そうだ、予約日の24日は日曜日なのでサンデードライバーが多いことも計算に入れなければ。

と結局は、一般道より計算しやすいだろう高速道路を使うことにした。

が・・・!インターから首都高本線に入ろうとしたところで、もう渋滞。
無意識にため息出たよ。
時速20キロで、高速道路に合流。
あ〜〜〜もう詰んだわ・・、と思った。
年末のための渋滞だろうか?でも、でも24日は年末ではないか。
日曜日だから高速道路空いてると思ったのに。

首都高か一般道か?選択だ。

どうしよう。。首都高は乗ったばかり(すぐ降りるなんてお金勿体ない)。かたや降りると仮定しても、ここは東京の一般道、スイスイは走れない。
渋滞の長さ如何では、このままの方が良かろうて。
高速か一般道か、どっちが到着早くなると思う?自分。
うーん、予想がつかない、前に車がずら〜っと並んで見えないんだもの(当たり前)。でもこの辺で渋滞することは珍しい。もしかして事故渋滞かも。それなら現場を超えたら一気に道詰まりが解消されスイスイ。云々。
ナビにもラジオにも「渋滞」の「じ」さえ情報がない。「今」渋滞し始めたことが予想され、つまり事故の可能性がの方が高い。

考えあぐねた末「事故が原因説」を取り、首都高を降りなかった。高速の課金は発生してるから数分で降りたら元が全然取れない。(結局はお金で考えたのかも知れない)
じりじり走ってるその後ろから、「ウォーーん」の音が近づいてきた。これは読みが当たったな。
さらに車が進むと、二車線のうち左一車線のみの通行になっていたのでそれが徐行、渋滞の原因なのだった。

そこを過ぎた途端に滑り出し、私もアクセルを踏み込んであらためて発車。
だよねーだよねー、日曜日の首都高は空いてるはずだもんねー。
よかったよ〜、年末渋滞でなくて。

とまぁ他にも紆余曲折ありながら(降りるところを間違えたり)車を運転し、吉祥寺へ着いた。

吉祥寺のリリアンへ

久しぶり~、なリリアンさん。こんな塩梅なので、すごく美味しくてファンだけどなかなか来られない交通事情なのだ。宅配もあるのだが運送料金と高速道路のバランスを考えたら、直接買いたいと思ってしまふ。

こちらのケーキの特徴の一つとして、洋酒がほんのり効いていて美味しいのが私の勧め。
そしてとても繊細なシルエットに綺麗な横顔のケーキ。何回見ても、食しても、惚れ惚れしてしまう『プロ』のケーキ屋さんだ。

グルテンフリーの洋菓子屋は、大別して「家庭派」「プロ派」があるように思う。前者は家庭的な素朴さが親近感を呼ぶお店で「グルテンフリーでこういうのが作れるのかー。器用だったら作ってみたいけどねー」な菓子を作れる職人の才能に憧れるようなお店。
後者は「あなたはどこのホテル出身で?」と尋ねたくなるような体で、どう転んでも私にゃ作れないな、とショーウィンドーから眺めるだけのお菓子。

どちらも大好きで両方よく買いに行くけれど、リリアンさんは「プロ派」に属する。

お店がある道沿いは、登りと下りがそれぞれ一車線で交通量が多い所に立地している。脇止めし、ちょろっと購入するって余裕もない(それするときっと怒りのクラクション鳴りまくる)。近くにパーキングが二、三あるので、そこに駐め、ダーーーっ!!と走りケーキに超集中して選び、購入。再びダダぁーーーっと駐車場に戻り車を出す。

駐車場代が数百円かかるけど、それを惜しいとも思わない価値の高さがこちらにはある。
まぁ駐車場代が惜しいなら、もう東京でクルマ持ちやめてまえ!って言われそうだけど。
高速道路を使ったり、駐車場代を用いても食したい洋菓子店であることは間違いない。

話は戻り、ベリーショコラムースを予約していた。
説明を読むと、なになに・・”クランブル入りのチョコレートムースとラズベリームースの間にカシス”。ををっ!説明を書き写しただけでよだれがっ。

「ところでクランブルって何?」って相方に聞いたんよ私(笑)
あぁ、この茶色の乗っかってるの。(なんで私が書くとこうも美しくなくなるのか)
サクサクッとしてホロリと口溶けする菓子で、甘みもくどくない菓子だった。おじいさんがケーキの上で土を掘り起こしている描写がすてき。さすが、目でも味わう絵本のようなケーキ。

リリアンクリスマスケーキ
リリアンクリスマスケーキ



何が美味しいって、上品な甘さの喉通りが良い生クリームも、ショコラムースとチョコケーキのコラボも、上に乗るクッキーも、その一つ一つがおいしい。
一つずつパーツの味を知りたいから、まずは一皮むくよーに一食ずつ味わうのだが、そんな割に、食レポは全くうまくならない。

往復3時間(は掛かったはず)でも運転した甲斐がある、味わいが深く何度でも食したくなるグルテンフリークリスマスケーキなのだ。

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