銀座なのにリーズナブルで健康志向。穴場!
グルテンフリーの外食は、お世辞にもリーズナブルではない。
加え、血液検査のアレルギー反応は自分は小麦だけではない。潰瘍性大腸炎で腸が弱く添加物が入ると身体に影響が出てしまう、となれば手軽に「ランチ行こう!」はあり得ない。
お腹減った!あ!美味しそうなメニューだね入ろう!
な、行き当たりばったり計画とは随分と久しい。思い立ったが吉日に、気ままにコンビニに入り昼食を買ったり、匂いに釣られ定食屋に吸い込まれた日々も今は昔。
いつぞやに自家用車で関東関西横断ツアーをした時も、名古屋を横断中に行き当たりばったりひつまぶしの店に入って食べた。富士山が大きく見える静岡は田舎にあった旅館で、外に掃除していたおばちゃんに声をかけ急遽宿泊させてもらったり、したよね。
そして昨今だ。早い話が食事までには手間がかかる。
新しい店を開拓するときはいつも緊張感が漂う。予約する前から、食事を終えて何時間か経過するまでがアレルギー持ちの遠足と同義だ。「帰るまでが遠足ですよー!」といつも自分に言い聞かせている(笑)
注文までの経緯については、己も「面倒なやつ」と思っているのに、相手、作る側の立場を考えると、さらに気が引けるのだった。
そんな中、久しぶりに心から「すばらしい」と感動した店があった。
グルテンフリーでこの価格。本当に満足できるのか?
お店の立地は銀座であり、さらに首都の一等地だ。
日本全国に「ギンザ」という地名があるが、ここが家元、暖簾分けの元祖。
昔は敬虔すぎて足を踏み入れられなかったもんさ(笑)
だからって今はお金持ちになったとか、身分が上にな・・・る訳がない(俗に言われているように、私も年収は20年前と変わらない)。
銀座自体が敷居を、以前に比べると下げてくれた気がする。なぜ行きやすくなったか分析しようとすると、日本の好景気やバブル時代の名残や、多分深いところまで掘り下げる必要があるのだろうな。(と言って話を逸らす)
しかも、メトロ銀座駅から徒歩1分の好立地だ。大きい企業(組織)でなければ、ここで店は開けないだろう。
銀座って、毎年恒例で『日本一土地代が高い』ってニュースのネタになるやんか。
具体的にどれくらいすごいのかは知らないので、これを機会にググってみた。
ら、うわぁああああ!すごい・・・。高いところで 一坪 4000〜5000万円するよぉぉぉ〜〜。
雑把に考えても、今住んでるココの(下町)マンションを余裕で購入できちゃうね(笑)
そして、今更だけど「一坪」ってどれくらいなん?
と、再びグーグル先生に聞いてみる。
一坪 ≒ 2畳
ええええええ!?
我が家のトイレと風呂場で4000万円かよ!!!
銀座、すごいわ。。。
凄いけど、歩くだけでも価値があると私は思う。何も買わなくても(買えなくても)。
なんかこう、大都会なのに喧騒がない。
ビル群の頂上が見えない位高い建物が並んでいるし、ブランドに無知な私でさえ聞いたことはある看板が両脇を連ねる。
車も人も多いけれど、人々のオシャレ度も高い。(まぁ自分はここは恥ずかしい)
他の東京とは違う、独特の雰囲気。
銀座A3出口、徒歩1分
地上に出て、ほんの少し横に歩いた先にビル。本当に、60秒くらいだった。
ほら、このように!
実はそれからすでに複数回訪れている。リーズナブルなのも勿論その理由だ。
しかし何より、対応が「流石銀座」だと感服したことが大きい。
ランチでも手を抜いていない。
(話が寄り道してばっかりですね…)
OZmallから予約「してみた」。
「小麦、とうもろこし、ひえ、あわ、たまねぎ、にんにくがアレルギーです(ここでは書いてなかったアレルギーもありますが、本当です)」との条件で。
上記「してみた」というのは、こんな制限が多いけど可能ですか?という、断られることを見越しての守り体制であり、この心構えがないと後の活動も厳しくなる。
ダメだった時に「もういい・・・どうせ私なんか・・」とイジけてしまう。今まで数え切れぬほど拗ねた(笑)
店によっては、念には念を入れてか、電話が掛かってくる時もある。
「鍋は換えますが、同じ部屋で小麦粉が含まれるものを調理していますが大丈夫ですか?」
「味噌は、麦味噌はどうですか?」
「一応確認ですが、醤油は大丈夫ですか」
などが多い。
今回はそんな電話もなく、「お待ちしております」のメール返信のみだった。
このパターンも不安になるんだよね。ちゃんと読んだかなぁ?って。死んじゃうかもしれないからか、もう強迫的に未来を心配してしまう。
こっちから電話して聞いてみるか?いや大丈夫だろう、の双方が葛藤を始める。結論は、当日お店のスタッフに確認しよう、で終わるのだ。
ここまで悩み通せば「できません」と言われても、融通が効くようになっている。最悪、メニューを選ばなければ「グルテンフリー」だもの、無難なものが何かある筈だから。
(文章にするとホントーに面倒くさい過程を辿っているなあって実感するねー)
地下であった駅から出て陽を浴びはじめると、隙間なく立ち並ぶビル群に出る。
ちょっと歩くだけで、ファンケルで占められたビル(「ファンケル銀座スクエア」という名らしい)が見えた。
入り口の右側にはファンケル ブラウン ライス ミイルズのメニュー看板が立っている。
自分のイメージ的には、店は空が見える場所にある思い込みがあった。下調べをしていたから地下一階と認識していたが、一緒に行った元上司も開口一番「地下なんだ!」だった(笑)
玄米パスタに玄米リゾット
一階は、誰もが見たことがあるだろうファンケルの品々が華やかに陳列されている。化粧品やら青汁やら、テレビやドラッグストアで見る品々に見守られつつ奥へと歩く。突き当たりにエレベーターがあった。
エレベーターを降りると、地下とは思えない開放感のある空間があった。向こうには緑が見える。
レストラン入り口にグルテンフリー食パンやクッキーたちが、バスケットの上に陳列されていた。原材料はどんなのかなーと袋をひっくり返していたら、すぐ声がかかった。
なぜ開放的なのか、席についたら分かった。
「屋根が高いのねー」
「ほんとですねー」
本物かフェイクグリーンか、大きな木も天井向かって伸びている。木の麓には鳥さんもいる(笑)
まず、スタッフの私へのアレルギー確認から始まる。そして「ご安心ください」で締めくくる。「ちゃんとメール読んでくれてた」と納得できる語り方だった。細かく会話を覚えていないのが残念だ。
初めから終わりまでのやり取りにどれだけ信用できたのかというと、これを機に立て続けにお店に通ってしまったからだ。正直、この日の会話は忘れているし、尚言うとスタッフとの会話も混同して覚えている(笑)
それを加味した上でも、それぞれの方が自身に配慮してくれているのが分かった。今日は美味しい思いをして過ごしてください、の心意気を感じた。
銀座という日本の中心地で働く、スタッフの崇高さを垣間見た空間だった。
下の真ん中に見える白いお皿に白い物体は、”豆乳ホイップ”でサラダにつけると美味しい。牛乳が腸を刺激する潰瘍性大腸炎の私にもやさしい。
隣の緑は、ファンケル代名詞の一つである”ケール青汁”で、食前の胃腸に対する準備体操によろしい。癖がなく、つるっと飲んでしまった。
ところで、青汁は大体が”大麦若葉”が入っている。小麦はないが大麦や麦は入っているお店をたくさん見てきたので、確認としてスタッフに聞いた。
この青汁の緑色は”ケール”色で、大麦は入っていないとのことだった。
青汁はお店でも売っているとのことなので、食事後一階のファンケル商品も見てまわった。今回飲んだものと同じ材料で出来ているのが”冷凍青汁”で、解凍してすぐ飲める商品という。
またよく見かける粉タイプも売っていたが、それは大麦入りだった。
前者は後者よりお値段が高かったが、作ったものそのものだもんね、そりゃそうだ。
メニューによると、ファンケル自家製玄米パスタだ。しかも米の名前は「金のいぶき」だって。
ネーミングからして、米の状態ですでにおいしそう(笑)
プチプチのお米の感触、鼻にふっとチーズの風味が香ってくる。
一緒に行った上司はパスタだったので、写真を撮らせてもらった。
やはりおいしそう。
パスタにするかリゾットか、迷った挙句に後者を選んだ。
ちなみに自分は麺に入ることが多い添加物「キサンタンガム」にアレルギーがある。
なんと、ファンケルの麺には「入っていない」とのことだ。
ブラボォォォォォォーーー!!!!!
ほんと、叫びたかった。
やるなぁファンケルっ!(店員さんに心で叫んでいた本音)
これ、結構朗報である。
生グルテンフリー麺で有名な某店は、コレが入ってるため購入できない。
最近はグルテンフリーパスタを標榜している店も多くなった。だが店員さんに聞くのが憚られることも多く、心残りのままリゾットを選んでいることもある。
そんな聞き辛い雰囲気がなく、「聞いてみよう!」の空気感を醸し出していた所がまた、本当の朗報だったかもしれない。
「え?どこがグルテンフリーなんですか?」だったデザートさん。
う〜ん、腹10分目になったわ。
この品数で2000円以下だもんなー。なかなかこのクオリティは出せたもんじゃーない。
大手だからこそ可能な神業的価格かもしれない。
池上さんでなくてもこう言いたくなるね。
いい仕事してますねーー!(ほんと、いい仕事してますよ!!)
子連れでも気持ちよく食べられる店
最後になったが、天井が高いためお子の泣き声などの音は響きにくく、子連れの方も行きやすいのではなかろうか。
食べに行った3回のうち、いずれか(いずれもだったか?子供の泣き声は基本的に気にならないので具体的には覚えてない)は子供連れのお母さんたちが来ていた記憶がある。
子供が小さいと外出する時間も、お金の予算も限定され色々とストレスが溜まる。
FANCL BROWN RICE MEALSは「銀座」で「おいしいご飯」という二つの欲求が叶う「束の間、現実を忘れたい」を満たす空間になるかもしれん。
メニューに「お子様プレート(大人の半額)」もあったし。
自分もFANCL BROWN RICE MEALSでは近況の話、仕事の話、その他諸々の会話をして過ごした。
そう。店が微妙だと(早い話がマズいと)沈黙しちゃうからねー。
一度経験したことがあるんだ。某有名居酒屋のツマミが美味しくなくて、それまで盛り上がってたのに一口味わった途端、静寂になってしまった。
めっちゃ喋る相手だったのに黙らせる、爆弾料理の破壊力たるわ。
選んだ品だけだろうと2品目がきて口にしたら、静かどころか重々しい空気が流れだした。
3品目はもはや頼まず、目視だけで語り合い、同時に尻を上げた。
今、何かの勧誘をされている状況で、どーしても気が進まない相手と会わなきゃならん場には、こういう店に行けば楽勝だね!と思ったり。
ファンケル ブラウン ライス ミイルズでは会話が弾むから、逆の理論で関係の確立された方、若しくは良好な結びつきを得たい相手と行くことが推奨されます(笑)
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