去年のことですが。いつのまにか月日は流れ。ああ早い。
(字余りすぎる俳句?)
心の浄化も兼ねて(ぼそっ)。京都旅行(二泊三日)し、ピンポイントを周るという小さな気分転換をしてきた。
さすがは世界の人々が通う観光地。
食物アレルギーの意識、と言うか料理に対する認識力は東京をしのぐ勢いだった。
多国籍に渡る人間を相手に、例えば豚肉禁止やベジタリアンや、私などのようなグルテンフリーのお客たち。多方面へのスキルが備わっている人が集まる、そんな印象だった。
加え英語や中国語などに堪能だし、京都の案内人はスキルが高い。と尊敬のまなざしで見ていた(笑)
行く前から「ここにしよーかな~」と店は決めていた。予約は不可だが、グルテンフリーに対応できることは電話で確認済みだった某所で昼ご飯にする予定だったが、通りがてら、ちょっとそこよりリーズナブルなお店を見つけちゃった。
小麦抜きでいけるかは玄関で聞いてみるとして、暖簾をくぐってみた。
お店の人が厨房の向こうに消えて数分間、なんかの合格発表のような気分で返事待ち。
だが「ダメ」と言われることの、心の準備が数秒で済ませられるのは、アレルギーを持っている者としての自慢できるスキルだ(笑)
「何のメニューにするかは、お決まりですか?」
「”はんなり御前”をお願いしたいのですが」
やがて合格通知が舞い降りる。受験生でなくても、日常がこんななのは複雑ではある(笑)
お店は日月庵。
日本人、外国人の割合が半々だった。店員さんは流ちょうな外国語を話していた。
近場を旅行するときは、大抵は車の運転手なので昼にお酒を飲めないことが多い。だからこの日は、和食に合うであろう大好きな日本酒を、絶対飲んでやろうと決めていた。
お品書きには四種類の日本酒があり、どれも地酒だった。
「どれが純米ですか?」
「ええと・・、ちょっと聞いてきます」
こんな若いお姉さんも、英語が堪能だったりするんだろうなぁ。
「どれも純米だそうです」
へぇ、選びたい放題じゃん。じゃあ私、どれでもいいや。日本酒よりワインが好きな相方に任せるわ、と選択権を交代。
「どれが辛口、とかありますか?」
「下に行くほど、辛くなります」
「どれにする?」
「なんでもいいよ」
「じゃあこれ、”古都千年”お願いします」
真ん中の、いかにも京都らしい名前のお酒を注文していた。
『純米吟醸古都千年』(斎藤酒造)。ちょっと辛めで切れのいい後味と、料理の味を邪魔しないが自分の味もかき消さないという吟醸らしい味だった。
きっと、食事に合うお酒をセレクトしてるんだろうなあ、利き酒セットがあれば嬉しかったなぁ。(料理屋だっつーの)
ってか、ご飯ご飯(笑)
グルテンフリーに変更になった個所は、手前の胡麻豆腐(ジュレのたれ)と右側にある茶碗蒸し。
湯豆腐のつけだれ(左)は、かつお出汁にコクがあり、そのまま飲んでしまいたくなった。まるで日本酒のように、ちびちび飲みながらお豆腐と一緒に食べた。
やっぱ京都のダシ、旨い。
いち女の持論だけど、お寿司の酢は、関東の方が美味しい。うどんの汁は、関西が断然おいしい。
他にも色々あるけど次回に任せるとして(笑)
京都の主要観光地(※しか行ってないから)では、「小麦アレルギー」というと「グルテンフリー?」と聞き直されることが多かった。ここは海外だったっけ!?と、日本であることを忘れてしまうような、その言葉の響き。
東京でも小麦アレルギーです、とたくさん言ってきたが、カタカナで国内でこんな言われたのは初めてだ。
京都は多分に、国際的なのだと感じた。
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